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遠藤熊吉翁 西成瀬 西成瀬小学校の歩み
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 遠藤熊吉没後の昭和44年10月11日に、秋田県出身の国語教育者(滑川道夫、近藤国一、八木橋雄次郎)と教え子の手で刊行された遠藤の著書。もとは、「言語教育の理論及び実際」と「方言訛音矯正の実際一斑」という別々に綴じられた手書きの2つの原稿であったが、刊行の際には、「言語教育の理論及び実際」の章の1つとして、「方言訛音矯正法の一斑」が組み込まれた。自序によると、執筆時期は昭和5年5月となっている。前年には東成瀬小学校長を辞し、いったん教職を退いたのちに、ふたたび代用教員として西成瀬小学校に勤務するようになった時期である。それまでの教育の集大成として執筆されたものと思われる。
 画像は、自筆の稿本「言語教育の理論及び実際」と「方言訛音矯正の実際一斑」の冒頭の部分。
 遠藤家に残された熊吉の遺品のなかに、1冊の自筆のノートが見つかった。国語研究に関する文献からの抜き書きや日常のメモ書きを綴じたもの。特に目を引くのは、方言に関する記載が多く含まれていることである。表紙には方言関係の文献名が列挙されており、その文献からの抜き書きがかなりの量を占めている。
 遠藤が定年退職後、再び代用教員として西成瀬小学校に在職していた時期の昭和9年に作成され、昭和35年に職員研修資料として復刻されたもの。遠藤の教授法の実態を窺わせる数少ない資料である。
 遠藤家に残された熊吉の蔵書目録。国語教育・教育学、国語学・言語学、方言、秋田関係、古典関係、文学理論・文学全集・文学講座、国語科学講座、国語辞典・百科事典、歴史・民俗・書などの図書が見られる。国語教育、国語学、国文学関係の図書を多く所蔵するなかに、方言関係の図書がまとまって所蔵されている点が目を引く。秋田や東北地方に限定せず、全国各地の方言集を所蔵している。また、書に関する図書も含まれており、ことば教育だけでなく、書にも秀でていた熊吉の姿が偲ばれる。
 遠藤熊吉・西成瀬小学校のことば教育は、これまで頻繁にテレビ番組で取り上げられてきた。ここには、その一覧を示す。
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